2016年10月4日火曜日

暗号通貨ポートフォリオのその後


  • 暗号通貨ポートフォリオを作成して3か月が経過したので,9月末時点の状況をまとめてみた。まずビットコイン建ての価格変動は以下の通り。ちなみに1BTCは,ポートフォリオ作成時は691.6ドルだったが,9月末時点では605.0ドルとなっている。


  • 通貨FP作成時28年9月末騰落率
    1Monero (XMR)0.00181413 BTC0.01414000 BTC+679.4 %
    2Factom (FCT)0.00154437 BTC0.00474686 BTC+207.3 %
    3Ripple (XRP)0.00000980 BTC0.00001475 BTC+50.5 %
    4Syscoin (SYS)0.00001137 BTC0.00001576 BTC+38.6 %
    5Ethereum (ETH)0.01611265 BTC0.02202600 BTC+36.7 %
    6Bitcoin (BTC)1 BTC1 BTC0 %
    7Obits (OBITS)0.00017776 BTC0.00016119 BTC-9.3 %
    8NEM (XEM)0.00000811 BTC0.00000725 BTC-10.6 %
    9Siacoin (SC)0.00000091 BTC0.00000079 BTC-13.1 %
    10Lisk (LSK)0.00065188 BTC0.00038911 BTC-40.3 %


  • 一方で,リバランスにより保有数量は次のように変動している。


  • 通貨FP作成時28年9月末増減率
    1Monero (XMR)4,700 XMR2,100 XMR-55.3 %
    2Factom (FCT)5,600 FCT3,500 FCT-37.5 %
    3Ripple (XRP)957,000 XRP1,350,000 XRP+41.0 %
    4Syscoin (SYS)740,000 SYS795,000 SYS+7.4 %
    5Ethereum (ETH)560 ETH715 ETH+27.6 %
    6Bitcoin (BTC)8.3333 BTC14.7000 BTC+76.4 %
    7Obits (OBITS)45,000 OBITS84,500 OBITS+87.7 %
    8NEM (XEM)1,010,000 XEM1,740,000 XEM+72.2 %
    9Siacoin (SC)9,300,000 SC14,800,000 SC+59.1 %
    10Lisk (LSK)13,800 LSK34,300 LSK+148.5 %


  • この結果,ポートフォリオは次のような状態となっており,ビットコイン建てで合計160.4721BTC。1BTC=6万1304円とすると,円建てでは合計983万7685円。


  • 通貨単価数量評価額
    1Monero (XMR)0.01414000 BTC2,100 XMR29.6940 BTC
    2Factom (FCT)0.00474686 BTC3,500 FCT16.6140 BTC
    3Ripple (XRP)0.00001475 BTC1,350,000 XRP19.9125 BTC
    4Syscoin (SYS)0.00001576 BTC795,000 SYS12.5292 BTC
    5Ethereum (ETH)0.02202600 BTC715 ETH15.7485 BTC
    6Bitcoin (BTC)1 BTC14.7000 BTC14.7000 BTC
    7Obits (OBITS)0.00016119 BTC84,500 OBITS13.6205 BTC
    8NEM (XEM)0.00000725 BTC1,740,000 XEM12.6150 BTC
    9Siacoin (SC)0.00000079 BTC14,800,000 SC11.6920 BTC
    10Lisk (LSK)0.00038911 BTC34,300 LSK13.3464 BTC


  • ちなみに,それぞれの通貨の今後の見通しについて私の考えは以下の通り。画像はいずれも9月30日時点の日足チャートだが,この記事を準備しているうちにけっこう動いてしまっているので,チャート分析は後講釈ぎみになっている。

  • 基本的に,「高値の切上げ,安値の切上げ」が続けば上昇相場(強気),「高値の切下げ,安値の切下げ」が続けば下落相場(弱気)と判断している。まあ,トートロジーみたいだけど。

  • 短期売買をするわけではないので,見ているのは日足と4時間足だけで,それよりも細かいチャートはほとんど見ていない。本当は週足と月足も見たいのだけれど,POLONIEXに表示する機能がない。


  • XMRは9月3日に上場来高値を付けた後に下落し,高値(0.019付近)と安値(0.014付近)を1回ずつ作っている。

  • この状態から0.019付近を再度上回ってくれば強気と判断できたが,逆に直近で0.014付近を下まわってしまっている。これはいわゆる「ダブルトップ」が完成した状態なので,今後の見通しは「弱気」。


  • FCTは7月17日に年初来安値を付けた後に下値の切り上げが続いている。このようなチャートは「なべ底型」などと呼ばれていて強気と判断できる。

  • ただし直近で支持線を割っているように見えるのが気がかり。9月4日の安値(0.0038付近)も割り込むとダブルトップ完成で弱気と判断せざる得ない。今後の見通しは「中立」。


  • XRPも6月13日に年初来安値を付けた後,下値の切り上げが続いていて強気と判断。長めの上ひげが何度か出ていることにも上昇の可能性を感じる。

  • ひげが長いせいできれいな線を引くことができないが,0.0000115~0.0000130付近に抵抗線があり,これを超えたので上昇に弾みがついたのでは。今後の見通しは「強気」。


  • SYSは5月28日に安値を付けた後,下値の切り上げが続いていて悪くない感じ。しかし,3月1日の高値(0.0000275付近)を超えてこないと強気とは判断できずハードル高め。

  • 直近で支持線を割っているように見えることも気がかり。ダブルトップもあるね。今後の見通しは「中立」。パフォーマンスはそこそこなのだが,出来高が少ないのですべて処分してしまうかもしれない。


  • ETHは6月18日にネックラインを割ってダブルトップ完成だったが,そこから切り返して「だまし」となっている。ここは注目に値するポイント。これで底打ちだったろう。

  • 以後は下値の切り上げが続いていて底堅い。0.023付近の抵抗線を突破すれば強気と判断できるが,時間の問題だろう。今後の見通しは「強気」。


  • BTCは6月17日に年初来高値(780ドル付近)を付けた後,8月2日に645付近まで下落し,その後はやや持ち直している。ここから下落するイメージはないが,上昇するにもパワー不足でしばらく横ばいとみる。

  • 以前と同様に,6か月くらいの長期の三角保ち合い(上値を切下げ,下値を切り上げる状態)となってパワーをため,煮詰まりきったところで上にブレイクするのでは。660ドル付近まで上昇すれば強気と判断できる。今後の見通しは「中立」。


  • OBITSの前にBTSについて。6月17日に安値を付けた後,下値切上げが続いていて悪くない感じだった。8月29日に抵抗線を突破し,本格的な上昇開始かと思いきや,逆に下落して「だまし」になってしまっている。

  • その後に支持線も割り込み,いったん奪還に向かって失敗しているのも印象が悪い。今後の見通しは「やや弱気」。

  • OBITSは,コンセプトは嫌いではないのだが,出来高が危機的に少なくて全くお勧めできない。配当方法を変更するかどうかの投票をやっているが,現在の方法が機能しているとは言えず,おそらく変更されるのではないか。


  • XEMは,6月28日に年初来高値をつけた後に下落し,安値(0.000008付近)と高値(0.000012付近)を1回ずつ作っている。

  • この状態から0.000012付近を再度上回ってくれば「二番底確認」で強気と判断できたが,逆に直近で0.000008付近を下まわってダブルトップ完成。今後の見通しは「弱気」。


  • SCは6月28日に年初来高値を付けた後に下落。9月7日に安値(0.0000007付近)を付けた後に急反発しているが,高値を維持できておらず強気に転じたとは評価できない。

  • 7月15日の高値(0.0000012付近)を超えないと強気とは判断できないだろうがハードル高め。逆に0.0000007付近を再度下まわると,下げ止まっていないことになり弱気と判断せざるを得ない。今後の見通しは「やや弱気」。


  • LSKは上場後に長期低迷中だが,意図的に買い集めている。8月1日に上場来安値(0.0003付近)を付け,その後は若干反発して横ばい。

  • 0.0003付近を再度下まわってくれば弱気。0.0005付近の抵抗線を突破してくれば「二番底確認」で強気だが,まだ時間がかかりそう。今後の見通しは「中立」。

2016年9月16日金曜日

Factomのペーパーウォレットを復元する方法


  • Factomのペーパーウォレットを復元するにも,まず公式デスクトップウォレットを利用可能な状態にする必要がある。ダウンロードはこちらから。

  • 公式ウォレットをインストールしたら,まずブロックチェーンをダウンロードしてデータを同期する。ブロックチェーンの同期には factomd.exe を使用し,ダブルクリックで起動して放置しておく。


  • ブロックチェーンの同期が完全でないと,ウォレットに残高が表示されなかったり送金できなかったりで混乱の元になるので,例によって時間はかかるが,ウォレットをいじるまえに同期を完了させてしまった方がよいと思う。

  • ただし,Factomはユーザーフレンドリーなため,factomd.exe の画面を見ていても同期が完了したかどうかは分からない。

  • ダウンロードされたデータは C:\Users\(ユーザー名)\.factom\ldb に保存され,同期中はファイルが増え続けるので,このフォルダを確認してファイルが増えなくなったら同期が完了したということなんだろう,たぶん。


  • なお,ブロックチェーンのデータファイルは拡張子が .ldb であるため,Microsoft Access がインストールされている環境では,上の画面のようにそれに関連づけられてしまうが,おそらく偶然の一致で何の関係もないと思われる。


  • ブロックチェーンの同期が完了したらウォレットを起動させる。ウォレットは walletapp.exe でこれをダブルクリックで起動させると,ブラウザベースのウォレットが立ち上がる。ウォレットを操作する際には factomd.exe もいっしょに起動させておく必要がある。


  • ウォレットを起動できれば,ペーパーウォレットのインポートは簡単で,画面下部の鍵のマークをクリックして,プライベートキーを入力し,ウォレットの名称を決めるだけ。

  • ちなみに,FACTOMの送金方法について詳細は割愛するが,トランザクション( Transaction )を作成し,署名( Sign )をして,送信( Send )するという流れになる模様。

  • Inputs が送金元,Outputs が送金先。+FEE をクリックすると送金額に手数料が加算される。てきとうにいじってみれば送金はできるのでは。

  • さて,ここまではわりと順調なのだが,ウォレットの不具合は factomd.exe を終了させ,次に起動させたときに発生する。

  • factomd.exe を起動させてしばらくすると,画面に文字がずらずらと流れて,問答無用で終了してしまう。

  • 意味が分からないので,ちょっと工夫をしてずらずら流れる文字を確認してみると,fatal error という表示がでており,エラーのために factomd.exe が強制終了している模様。


  • どうも,ブロックチェーンの同期が完了した後に factomd.exe を終了させると,次に起動する際にこのようなエラーが発生するらしい。

  • このエラーを回避するには,C:\Users\(ユーザー名)\.factom\ldb のフォルダの中身を空にする必要がある。要するに,ブロックチェーンのダウンロードを一からやり直さなければならない。

  • 非常に面倒くさいので何とかしてほしい。というか,公式ウォレットにエラーがあるとかどうなのだろうか。

2016年9月13日火曜日

Factomのペーパーウォレットを作成する方法


  • 暗号通貨の保存というと,プライベートキーの盗難をいかに防ぐかという観点から議論がされていることが多いように思うが,私は盗難よりもむしろ紛失,忘却のリスクの方がよほど大きいように思うのだが。

  • いずれにせよ,プライベートキーの盗難なり紛失,忘却なりを防ぐには,物理的な媒体に記録して,しかるべき場所に保管しておくというのがベストではないだろうか。

  • ペーパーウォレット自体が盗まれる可能性もないではないだろうが,少なくとも当面は,窃盗犯人になるような人が暗号通貨に関する知識を持ち合わせているとは考えにくく,仮に盗まれたとしても使い方が分からないのではないだろうか。

  • さて,困ったちゃんのFactomだが,ペーパーウォレットを作成する際には factoidpapermill.exe というソフトを使用する。factoidpapermill.exe はこちらからダウンロードする。

  • これはパブリックアドレスとプライベートキーを生成するだけのソフトで,ダブルクリックでも起動できるが,ダブルクリックで起動した場合には一瞬で終了してしまって,画面上で結果を確認できないのでコマンドプロンプトから起動する。


  • コマンドプロンプトを起動させた上で,factoidpapermill.exe が C:\factom の中にある場合には次のようにコマンド入力をする。factoidpapermill.exe をコマンドプロンプトのウィンドウにドラッグアンドドロップしてもよい。

  • C:\factom\factoidpapermill.exe


  • また結果をテキストファイルに書き出すには次のようにコマンド入力する。生成されたプライベートキーなどが factom.txt に書き出される。

  • C:\factom\factoidpapermill.exe >factom.txt


  • あとは二次元バーコードを作成し,画像なりを適当にレイアウトして印刷すれば,ペーパーウォレットが完成する。

  • ただし,Factomをペーパーウォレットに送金するのはそれなりの覚悟が必要なように思う。というのは,復元に使用する公式デスクトップウォレットに不具合があるらしく,かなり心もとないため。

  • さすがに永久に取り出せなくなることはないだろうが,最悪は公式ウォレットの不具合が修正されるまで取り出せなくなるなんてこともありうるかもしれない。


2016年9月11日日曜日

Moneroのペーパーウォレットを復元する方法


  • Mnemonic seed からウォレットを復元するには,まず公式デスクトップウォレットを利用可能な状態にする必要がある。公式ウォレットの導入方法については,日本語で詳しく解説している方がいらっしゃるので,まずそちらをご参照いただきたい。

  • 公式ウォレットは公式サイトからダウンロードする。特別なインストール作業は必要なく,解凍したファイルは適当なフォルダを作成して,その中に保存しておけばよい。

  • Moneroに限らず,暗号通貨の公式デスクトップウォレットを使用するには,例外なくブロックチェーンをダウンロードしてデータを同期する必要があるようだ。

  • いろいろなアルトコインでウォレットをいじってみたが,ウォレットに残高が反映されないとか,ウォレットから送金できないといった問題が生じたときは,たいていはブロックチェーンの同期が完了していないことが原因だった。

  • そこでウォレットを使い始める前にブロックチェーンの同期を完了させてしまった方がよいと思われる。Moneroの場合には,bitmonerod.exe を起動して放置しておけばよいが,同期が終わるまでには気が遠くなるような時間がかかる。

  • なお,bitmonerod.exe は自動でデータを保存してはくれないので,ブロックチェーンの同期が終了し,または途中で中断しようと思った場合には,save とコマンド入力して,データを保存する必要がある。

  • また,bitmonerod.exe を終了する場合には exit コマンドを使用する。反応は鈍いがコマンド投入後に自動で終了するので,ウィンドウ右上の×ボタンでは終了させない方が無難。exit コマンドは2回投入する必要がある。

  • ブロックチェーンの同期が終わったらウォレットを復元するが,この作業には simplewallet.exe を使用する。simplewallet.exe はダブルクリックで起動できるが,ウォレットを復元する場合には,引数付きで起動する必要があるのでコマンドプロンプトを使用する。

  • コマンドプロンプトを起動させ,simplewallet.exe が C:\Program Files\monero の中にある場合には次のようにコマンド入力をする。

  • "C:\Program Files\monero\simplewallet.exe" --restore-deterministic-wallet


  • すると simplewallet.exe が起動し,ウォレットの名称とパスワードを指定を求められるのでこれらを入力した後,Mnemonic seed を入力すれば復元が完了する。


  • CUIベースのウォレットは,たいてい help とコマンド入力するとコマンド一覧が表示されるので,それを見ながら使い方を覚えていくことになる。


  • パブリックアドレスを表示させるコマンドは address で,プライベートキーを表示させるコマンドは spendkey で,ウォレットの残高を表示させるコマンドは balance になる。


  • ちなみに送金するためのコマンドは transfer でその構文は次の通り。

  • transfer [送金先アドレス] [送金額] [ペイメントID]

  • ペイメントIDはオプションだが,POLONIEXに送金する際には必ず指定しろと記載されている。送金の際には simplewallet.exe と bitmonerod.exe を同時に起動させておく必要がある。

2016年8月16日火曜日

Moneroのペーパーウォレットを作成する方法


  • 暗号通貨の保管方法を考える場合にもっとも重視すべきことは,それを永続的に安定して使用し続けられるのかということだろう。

  • IT技術はどんどん陳腐化していくから,規格が変わったりOSが変わったりで,現在使用している製品やサービスは5年10年後には使用できなくなっている可能性が高い。

  • それを提供する企業なりが環境の変化にあわせてアップデートをしてくれればよいが,暗号通貨界隈のスタートアップ企業が5年10年と生き残れる保証はない。

  • そうすると,ウェブウォレットなりハードウェアウォレットなりに保管したまま長期間放置していると,いつの間にか取り出せなくなっていたなんてことが起こりかねない。

  • ただでさえ価値が不安定なのに,それに加えてウォレット提供元の信用リスクまで負わされたのではたまったものではない。

  • もちろん,きちんと情報収集をしていればそういう最悪の事態は防げるだろうけれど,現役世代は歳を取るほどに忙しくなるだろうから,今それができているとしてもいつまでも続けられるとは限らない。

  • 自分の労力を前提に安全だと評価するのはちょっと危ういのではないだろうか。

  • 基本的に,何か手の込んだことをすればするほど,陳腐化リスクや信用リスクなど,余計なリスクをしょい込むことになるように思う。

  • そうだとすると,暗号通貨の保管はできるだけプリミティブで汎用性のある方法がよいはずで,そう考えればプライベートキーをペーパーウォレットの形で記録しておくのが一番だろう。

  • もっとも,ビットコインのようなメジャーな通貨はともかく,アルトコインの場合にはペーパーウォレットを簡単に作成するサービスがなかったりする。

  • その場合はどうしようかと考えると,まあ作ってしまえばよいだろうと。

  • なおペーパーウォレットは,やはり紙幣のような形状にし,特殊な紙に印刷するなどして,大切なものであることが見た目で分かるようにしておいた方がよいと思う。見た目がチープだと思わず捨ててしまいかねない。

  • 私はラミネート加工をして通帳などといっしょに保管している。ラミネート加工は専用の機械がなくてもアイロンを低温で当てればそれなりに可能。

  • それから,ペーパーウォレットに暗号通貨を送金するのは,そこから取り出す方法を確認してからの方がよいと思う。

  • たいていは公式デスクトップウォレットにインポートすることになるようだが,これが全くユーザーフレンドリーではなく,公式ウォレットがまともに動かないとかふざけた通貨もある(Fがつくやつ)。

  • CUIベースの操作を要求されることが多いので,コマンドプロンプトの使用に抵抗がないという感じの方でないとハードルが高いかもしれない。

  • さて,Moneroのウォレットはこちらのサイトで作成できる。

  • Geneate Wallet のボタンを押すと,Public address と Mnemonic seed と Private keys が生成されるが,このうちペーパーウォレットを作成するのに必要なのは Public address と Mnemonic seed だけで Private keys は必ずしも必要はない。

  • Mnemonic seed は公式ウォレットにインポートするために使用するが,プライベートキーはインポート後に公式ウォレット上で確認できる。

  • なお,プライベートキーが2種類あるのは,Moneroが外部からでウォレットの中身をのぞき見ることができないような仕様になっており,これを見るため専用の View key がプライベートキーとして存在するため。

  • ただし,View key でウォレットの残高をさくっと確認できるようなサービスは存在していない様子。一般的な意味のプライベートキーは Spend key のほう。

  • Public address と Mnemonic seed は二次元バーコードにしておくのが便利だと思うが,これはフリーソフトなどで簡単にできる。QR Code Editor などがシンプルでよいのでは。

  • あとは,画像なりを準備して適当に配置して印刷をすればペーパーウォレットが完成する。

2016年7月24日日曜日

自律分散型組織が生み出す新たな法律問題(その1)


  • 私は Access 開発歴が長いので,DAO と言ったら Data Access Object のことで,そんな私に「自律分散型組織」を語る資格は明らかにないのだが,TheDAO に対するハッキング事件には法律家として興味をそそられる。

  • はたしてこのハッカーを犯罪者として処罰できるのか,流失したETHが失われて出資者に実害が発生した場合に誰に対してどのような責任追及ができるのかなどなど。

  • 結論からいえば,現在の法体系は自律分散型組織なるものを想定しておらず,今ある法律をそのまま適用しようとしてもいろいろと無理がある。

  • 社会の変化に法律が追いついていない状況で,これから法律の整備が必要になるのかもしれないが,おそらく日本の法律家はもちろんのこと,海外の法律家だって「自律分散型組織」なんてものについて真剣に考えたことはないんじゃないだろうか。

  • これから研究者を目指す法学部生は,こういう誰も考えていない問題こそ研究テーマにすべきだ。指導教官の受けが悪いことは請け合いだが,50年後には第一人者として崇め奉られているかもしれない。

  • 理系の知識がなければ手が付けられない問題ではない。要するに「団体としての組織と規約を備えているが,管理者がおらずコンピューターが自律的に運営をする『自律分散型組織』なるものが世の中に存在する場合,それをめぐる法律関係をどのように処理をするか」ということだ。

  • まず刑事法について。今回のハッキング事件が日本が起こったことだったとして,現在の日本の法律でハッカーを処罰できるかというと,おそらく処罰できない。

  • 一般の方はどうして思うのかもしれないが,いかに犯罪性の強い行為であっても,法律が定める犯罪の要件に該当しない限り処罰できないというのが刑事法の大原則で,私が知る限り今回のハッカーの行為が要件を満たす犯罪は存在しない。

  • 例えば「窃盗罪」という犯罪があるが,これは物理的な財産だけを対象にしているので情報を盗んでも窃盗罪とはならない。「詐欺罪」であれば物理的な財産以外も対象となるが,こちらは「人間を欺く」ことが要件なので,プログラムに操作を加えただけの今回のケースには該当しない。

  • 「不正アクセス禁止法違反」という犯罪もあるが,これはアクセス制限されたコンピューターに不正侵入する犯罪で,今回のハッカーの行為はコンピューターに対する不正侵入というわけではないようなので,これも成立しないだろう。

  • なお,破たんした某ビットコイン取引所のケースのように内部犯行であれば「横領罪」の余地もあるが,横領罪は「自分が管理する他人の財産を流用する犯罪」だから,純粋な自律分散型組織で管理者がいないのであれば成立する余地がない。

  • 「電磁的記録不正作出罪」(上記取引所の社長は最初にこの容疑で逮捕された)については適用できそうな気もしないではないが,これは財産犯罪ではないので,他人のふんどしで相撲を取っている感がある。

  • アメリカの刑事法がどうなっているのかはよく知らないが,日本の法律と極端に違うことはないと思われ,今回のハッカーの身元が判明しても処罰されることはないんじゃないだろうか。おそらく警察の捜査自体が行われていないのではないかと思われる。

  • 国家権力が捜査をしないとハッカーを捕まえるのは難しいのだろうから,そうするとハッカーは自律分散型組織に対してやりたい放題だが,それでは正義に反するし,社会の進歩も阻害するから,やはり刑罰を科さなければならない。

  • そうすると,自律分散型組織を守るために,今回のようなケースでハッカーを処罰する法律を新たに作るべきだということになる。

  • ところで,今回の TheDAO はネット上に存在する完全にバーチャルな存在だったが,自律分散型組織の概念は,そのようなバーチャルな存在だけを前提にしているわけではなく,それが物理的な実体を伴う場合もあるのかもしれない。

  • では仮に,自律分散型組織が日本円で出資を集め,その日本円を物理的な金庫に保管していたとして,その金庫から現金を盗む行為は犯罪となるだろうか。

  • 比較のために,自動販売機から現金を盗む行為が犯罪になるかというと窃盗罪になる。窃盗罪は「他人が所持する財産を盗む犯罪」だが,自動販売機はそれを管理している人がいるから,その中にある現金もその人が「所持」していると言えるため。

  • では,自律分散型組織についてはどうかというと,それが純粋な自律分散型組織ならば管理者は存在しないのであるから,金庫を管理している人はおらず,その中の現金を盗んでも「窃盗罪」は成立しないことになる(占有離脱物横領罪というより軽い罪になる)。

  • これはやはり常識に反している。

  • 自律分散型組織というアイデアを生かしつつ,それを法律的に十分に保護するには,まず自律分散型組織に法人格を付与すべきではないだろうか。

2016年7月14日木曜日

テクニカル分析の本質


  • 芥川龍之介の短編に「竜」というのがあって,そこそこメジャーなんじゃないかと思うけれど。

  • ある法師が,いたずら目的で「この池から3月3日に竜が昇るだろう」という嘘の立札を立てたら,予想以上に噂が広まって当人自身が当惑してしまっていたが,当日になって大勢の見物客が見守っていたところ,本当に池から竜が昇ったという話。

  • 私は以前から相場の本質はこれなんじゃないかと思っている。嘘でもなんでも,多くの人が信じればそれが本当になってしまう…。

  • 例えばこんな感じ。FX界隈では「ごとおび」(5と10がつく日)は円安になるという話をよく聞く。

  • 5と10が付く日はドルの資金需要があるからというのがその理由らしいが,資金需要が理由ならば,為替取引の決済は取引の2営業日後なのだから,円安になるのは「ごとおび」の2営業日前のはずだろう。

  • だから「ごとおび」の円安というのは間違いなんじゃないかと私は思うのだが,それでも統計を取ってみると,実際に「ごとおび」は円安になる傾向があるらしい。

  • これは,「ごとおび」の円安を信じた投資家が,それに期待して円を売るため結果的に円安になるのではないだろうか。相場の世界では,間違った事実であっても,広く信じられるとそれが本当になってしまう…。

  • 「株式投資は美人投票だ」という言い方もよくされる。

  • これは,「自分がよいと思った銘柄を買うのではなく,多数の投資家がよいと思うであろう銘柄を予想して買え」ということだと思うが,ここでも重要とされるのは,実際の良し悪しではなく,多数の投資家がどう思うかだ。

  • 結局のところ,相場というのは万事そういうことなのではないのだろうか。

  • 相場を支配しているのは「客観的な真実」ではなく,多数の投資家がどう思うかという意味での「主観的な真実」である。

  • ならば,テクニカル分析についてもそのような観点から理解すべきだろう。

  • プロの投資家の方で,テクニカル分析にはまったく意味がないとおっしゃる方もいるが,私はそうは思わない。

  • 確かに,黄金比がうんぬんとかフィボナッチ数列がうんぬんなどと言われると,オカルトですかと言いたくなるのだが,オカルトでも何でも多数の投資家が信じれば相場はその通りに動くだろう。

  • ただし,なにかが普遍的な原理がアプリオリに存在しているわけではなく,テクニカル分析は多数の投資家がそれを認識し,それを注目するようになって初めて意味がある。

  • これがテクニカル分析の本質ではないだろうか。「誰も知らない自分だけのテクニカル分析」には何の意味もない。

  • テクニカル分析は,「多数の投資家が売買のポイントだと考えるタイミングを予想するため」に存在しているのであり,どの指標をどのように使うかはその目的から逆算すべきだろう。

  • 分かったような分からないような小難しい理論よりも,誰もが知っているオーソドックスな指標の方がよほど重要だと思う。

2016年7月4日月曜日

暗号通貨ポートフォリオの内容


  • 私がビットコイン投資を始めたのは昨年7月で現在まで合計300万円を投資している。今年の5~6月にはビットコインFXにも手を出して,600万円を超えるところまで資産が増えたので,それを原資にして長期投資を念頭に暗号通貨のポートフォリオを作成することにした。

  • ビットコインを含めて10種類の暗号通貨を選び,600万円を10等分して60万円ずつになるように購入したが,その内訳は次の通り。


  • 通貨単価数量総額
    1Ethereum (ETH)0.01611265 BTC560 ETH 9.0401 BTC
    2Monero (XMR)0.00181413 BTC4,700 XMR8.5267 BTC
    3Factom (FCT)0.00154437 BTC5,600 FCT 8.6490 BTC
    4Lisk (LSK)0.00065188 BTC13,800 LSK 8.9966 BTC
    5Obits (OBITS)0.00017776 BTC45,000 OBITS 7.9993 BTC
    6Syscoin (SYS)0.00001137 BTC740,000 SYS 8.4102 BTC
    7Ripple (XRP)0.00000980 BTC957,000 XRP 9.3720 BTC
    8NEM (XEM)0.00000811 BTC1,010,000 XEM 8.1984 BTC
    9Siacoin (SC)0.00000091 BTC9,300,000 SC 8.4675 BTC
    10Bitcoin (BTC)72,000 JPY8.3333 BTC 599,997 JPY


  • 購入したアルトコインは,大半はペーパーウォレットで保管し,ペーパーウォレットが確保できない場合にはデスクトップウォレットやオンラインウォレットに保管している。

  • 本当は,資金配分をマーケットキャップに比例させるなどすべきだったのかもしれないが,面倒くさいので単純に10等分にしてしまった。そのせいか,弱小コインではリッチリストのかなり上位に食い込んでしまっている。

  • ちなみに,マーケットキャップでアルトコインの良し悪しを選別するという話をよく聞くが,マーケットキャップは発行数量が多ければ必然的に額が大きくなるので,その大小は必ずしも通貨の実力を反映しているわけではないような気がする。

  • そのため,投資対象を選ぶにあたってはマーケットキャップよりも出来高を重視した。出来高はその通貨に対する投資家の注目度をダイレクトに表しており,投資家の注目度の高さはその通貨の実力を反映していると思ったので。

  • 原則として,PLONIEXで24時間の出来高が100BTCを超えるものの中から,ネットの情報で有望そうなものを選んでいる。

  • なお買い付けは一度に行ったわけではなく,それなりに時間をかけて徐々に行ったのだが,DAOに対するハッキング事件が発生した時点では9割がたの購入が終わってしまっていた。

  • 実際の購入に用いたビットコインは合計で85.9931BTCで,平均すると1BTC=6万9773円ということになる。

  • ポートフォリオが完成して2週間ほど様子を見ているが,アルトコインは値動きが激しく,それぞれがてんでばらばらに動くので,ポートフォリオの作り甲斐があるように思う。

  • このブログを書いている段階での資産価値は,円建てで680~720万円,ビットコイン建てで100~110BTCくらいを推移しており,ビットコインが上昇すると円建ての資産価値があがり,下落するとビットコイン建ての資産価値があがる傾向にある。

  • ビットコインを単独で保有するよりも変動はマイルドなんじゃないかと思う。

  • 相場を見ていると,いろいろいじりたくなってくるのだが,最低でも半年ぐらいは我慢をしてこのまま動かさず,データ収集に専念するつもり。

2016年7月3日日曜日

ビットコイン取引についての雑感(その4)


  • 私はビットコインのことが好きだし,イノベーショナルなところをすごく評価しているけれど,その将来性についてはむしろ悲観的だ。

  • というのは,通貨である以上はまず第一に決済手段でなければならないと思うのだが,ビットコインが決済手段として普及する可能性は極めて低いと思うため。

  • そもそも,ビットコインで決済をする場合,決済の確定するまでに5分10分の時間がかかってしまう。クレジットカードや電子マネーで瞬時に決済ができるのに,決済のために店頭でこれだけの時間を待つというのは現実的でない。

  • こういった不都合を回避する方法して,デビットカードのような形で決済代行業者にいったん支払いを立て替えてもらうことが考えられるが,この方法では決済代行業者に対する手数料が発生しまう。

  • 手数料が安いというのがビットコイン利用のメリットのはずだが,これではクレジットカードや電子マネーで決済するのと変わらなくなってしまい,あえてビットコインで決済をする必要がない。

  • また,ビットコインを受け取った店舗側はこれを日本円に両替しなければならず,その際に為替コストが発生する。現状では,取引所の流動性が低くてスプレッドが大きいからこの負担がかなり重いものと思われる。

  • そうすると,店舗側は決済の際の為替レートに一定の為替コストを上乗せするだろうが,そうなると消費者側は支払金額が適正かどうかを容易に確認できない。気づかないうちに高額な手数料を払わされる可能性もあって気持ちが悪く,明朗決済にならないだろう。

  • そうこう考えるとビットコインを決済に用いても何もよいことはない気がする。暗号通貨を決済に用いるとしても,電子マネーのように日本円とペッグされたもの方が圧倒的に使い勝手がよいのでは。

  • 決済手段として普及しないとしても,価値を保全する手段として有用だという意見もあるだろう。その意味するところは,「長期投資の対象として適している」というのとほとんど同じだろうが,私もそう思うからこそビットコインを投資の対象と考えてきた。

  • しかし今ここに至っては,この点についても疑問を感じはじめている。

  • 第一に,短期的な価格の上昇があまりにも急で,もはやビットコイン価格の天井が近いと思うため。ビットコインがどこまで上昇するかは分からないが,永久に上昇し続けることはありえない。

  • かつてバンクオブアメリカがビットコインの適正価格を1300ドルだと算定したことがあり,これもありえない数字ではなくなったが,それでもこれくらいが上昇の限界とみておくべきではないだろうか。

  • そうすると,今後の上昇余地はせいぜい500ドルといったところだが,ここまで急ピッチで上昇してきたことも踏まえると,その程度の上昇余地ならダウンサイドリスクの方が大きく,投資として割に合わない気がする。

  • 第二に,最近なにやら,個人もマイナーも取引所も,ビットコインに関わるすべての人がビットコインの上昇を切望しているような気がして,そういう風潮に危うさを感じるため。

  • あまりに意見が一致しすぎると,集団心理が警戒心を麻痺させ,熱狂を呼び,過剰な投資を行わせる。それが,17世紀のチューリップバブル以来のバブル発生のメカニズムじゃなかろうか。

  • 実際のところ,ビットコインを買っている人の圧倒的多数は,本当にビットコインの将来性を評価して買っているわけではなく,短期的な値上がりを期待して,売り抜けを目的に買っているのだろう。要するに値上がりが見込めるならばビットコインである必要はなく,球根でもかまわない。

  • そういう相場は,自分よりも高値で買ってくれる人が存在する限りは上昇を続けるが,何かの拍子に買い手がいなくなったときに一気に逆回転して崩壊する危険がある。

  • バブルかどうかは結局のところ崩壊してみないと分からない。ビットコイン相場にバブルがすでに発生している可能性も否定できないし,これから本格的なバブルが発生して破滅的な結末になるかもしれない。

  • 今回の上昇相場には6月上旬くらいまでお付き合いすることになったが,私はもともとビットコインFXなどの短期売買からは足を洗うつもりで,その後はビットコインの現物を買ってほったらかしにしておこうと思っていた。

  • しかし,そういうわけで,暗号通貨に投資を続けるとしても,ビットコインとは一定の距離を取った方がよいかと思い始めている。

  • これまでビットコインはともかく,アルトコインに本格的に手を出すのはリスクが高いように思っていたが,むしろビットコインに集中投資するよりアルトコインに分散投資した方がリスクが低いかもしれない。

  • そこで方針を変更し,資金を10等分して,ビットコインを含めた10種類の暗号通貨でポートフォリオを作成することにした。

  • 買ってみたのはBTC,ETH,FCT,LSK,OBITS,SC,SYS,XEM,XMR,XRPで,今後はポートフォリオのリバランスだけをやっていこうかと思っている。

2016年6月11日土曜日

ビットコイン取引についての雑感(その3)


  • FXで勝てない方がビットコイン取引ならば勝てるかといったらそういうものではないと思う。そういう動機で乗り換えようと思うのなら,FXに踏みとどまって研さんを続けた方がよいのでは。

  • ただ正直なところ,現在のビットコインチャートはすごくきれいな形をしていて,希望の持てるチャートになっていると思う。

  • 相場というのは常に波打っているから,チャートを見ても一見して相場が上昇しているのか下落しているのか分からない場合もある。では,そういう場合に何を基準に上昇下落を判断しているかというと,チャートの「山と山」「谷と谷」を比較しているのではないだろうか。

  • 上昇している相場というのは,「上値を切り上げ,かつ下値を切り上げている相場」のことだろう。かみ砕いていえば,「新しい山の頂上がその前の山の頂上よりも高い位置となり,新しい谷の底がその前の谷の底よりも高い位置となる状況が連続している状態」ということになる。

  • そうすると,チャートの「山と山」「谷と谷」の位置関係に着目することで,売買のタイミングも判断できる。

  • 相場はいったん方向性が生まれるとその方向に進み続ける傾向にあるから,相場の上昇が開始したと確認できた場合,相場の上昇が継続していると確認した時点で買いポジションを持てばよい。

  • そこで上記の定義をもとに,相場上昇の開始・継続が確認できるのは何時かと考えると,それは「新しい谷がその前の谷を下まわらず,新しい山がその前の山を上まわることが確定した時点」であり,一言で言えば「前回高値を更新した時点」ということになる。

  • 買いポジションを持った後も上値の切上げ,下値の切上げを確認しつづける限りはそのままホールドすればよい。しかし,いずれは「新しい山がその前の山を越えられないとき」がくる。そのときは上昇相場の終了にリーチがかかっている。

  • そのうえで,「新しい谷がその前の谷を下まわることが確定した」場合には,上昇相場が終わって下落相場が始まった可能性が高く,買いポジションは決済すべきだろう。

  • この際のチャートの形状がヘッドアンドショルダー(三尊天井)とかダブルトップなどと呼ばれているものであり,決済すべきタイミングはネックラインを割った時点ということになる。

  • さて,BITSTAMP の週足チャートを見ると,2013年11月に史上最高値の1163ドル(画像の1)を付けた後,2015年1月に152ドルまで下落している(画像の3)。この間は,上値も下値も切り下げ続けているから下落相場であることは明らかだ。


  • その後,2015年3月にかけて297ドルまで上昇し(画像の4),再び下落してしばらく低迷が続いたが(画像の5),ここで1月の安値を割り込まず,2013年以来の上値抵抗線を突破したことにより相場反転の可能性が出てきた。

  • そのうえで,3月の高値を再び上まわってくれば完全に底入れの形だと思っていたが,7月にそれを試すも一筋縄には行かず,300ドルの壁を完全に突破することはできずに再び失速してしまう(画像の6)。

  • 8月に200ドルを割るところまで下落するものの(画像の7),このときに1月の安値を割り込まなかったことが大きかった。

  • これによって完全に二番底を確認したと判断され,さらに再び上昇して300ドルの壁を突破したことで上昇相場に転じた判断されて,11月の急騰(画像の8)につながったものと思う。

  • 上の説明に即していえば,買いポジションを持つべきタイミングは「300ドルの壁を突破した時点」だったことになる。

  • その後しばらく三角保ち合い(上値を切り下げ,下値を切り上げている状態)が続いたが,2015年8月からきれいに下値を切り上げ続けており,上にブレイクするのは時間の問題だろうと思われた。

  • 今年の4月になって三角保ち合いが煮詰まりきったところでようやく上値抵抗線を突破し,5月下旬に2015年12月の高値(467ドル)を更新すると,2015年11月の高値(502ドル)も一気に突破し,現在は594ドルまで上昇している(画像の9)。

  • ただ,半年間も続いた三角保ち合いをブレイクして高値更新となれば,うっぷんを晴らすかのように出来高が急増してもよいように思うが,これが一向に増えないことに不自然さを感じてしまう。

  • ちなみに私はMACD重視なのだが,上の画像では緑色の線がMACD,赤色の線がシグナルで,2015年2月ころゴールデンクロスしていることが分かる(画像のa)。これを信じて買いポジションをとっていれば,現在までの上昇相場をほとんどまるまる取れたことになる。

  • 5月下旬の急騰で2015年11~12月の高値を更新したことにより,上昇相場の継続が確認された。MACDも今年の1月にデッドクロスしていたが,直近で再びゴールデンクロスしている(画像のb)。

  • 現在のビットコイン相場は上値も下値も切り上げ続ける完全な上昇相場で,大局ではまだまだ上昇は続きそうに思う。次の節目は2014年6月の高値(画像の2)である683ドルだろう。

  • (つづく)

2016年6月9日木曜日

ビットコイン取引についての雑感(その2)

  • ほかにビットコイン取引がお勧めできない理由としては流動性が低いことがある。おそらく投資金額が全般的に少ないのだと思うが,個々のオーダーの金額が小さく,ある程度まとまったお金を投資しようとすると難儀する。

  • もっとも,bitFlyerFX の出来高は運用開始のころと比べると予想以上に増えており,私くらいの投資金額であれば,注文がはけずにストレスがたまるといったことはほとんどなかった。

  • ただこの bitFlyerFX は何ともよく分からない仕組みの取引で,少なくとも私が知る「FX」とは別物だし,それがなにかと聞かれても「FXとは別のなにか」としか答えようがない。

  • というのは第一に,FXは一般に相対取引であり,投資家が売ったり買ったりした場合の取引相手はFX業者なのだが,bitFlyerFX は投資家どうしで取引をする市場取引だ。ビットコインではカバー取引ができないので,外国為替と同じようなFXは不可能なんだろう。

  • まあ,それはそれでもよいのだけれど,ならばスワップポイントが売りも買いもマイナスというのはどういうことかと。そのスワップポイントを受け取っているのは誰なのかと。

  • スワップポイントは,売った通貨と買った通貨の金利差を精算するものだから,金利の安い通貨を買った者が,金利の高い通貨を買った相手に支払うべきものだ。

  • にも関わらず,スワップポイントが売りも買いもマイナス(要するに,売り手も買い手も金利を支払う)ということは,それが本当にスワップポイントならば,取引所がくすねているということであって,実態はスワップポイントではないだろう。

  • これは実質的に「利息」であり,bitFlyerFX は取引所からお金やビットコインを借りて売り買いをしているというのが実態で,FXというよりは「信用取引」と呼ぶべきだろう。

  • 取引所にも儲けが必要だから利息を取るのはいっこうにかまわないと思うが,「スワップ」(交換)の要素は何もないのだから,これをスワップポイントと称して,なんとなくごまかすようなやり方はいかがなものだろうか。

  • ついでに言わせてもらうと,投資家が取引所に金利をいくら支払ったのかを明らかにするのは当然のことであって,きちんと取引履歴に明示していただきたい。支払った金利が正確に分からないと税金の計算ができない。

  • 第二に,FXは一般に外部から為替レートの配信を受けているから,FX投資家が売買を成立させてもそれによって為替レートが変動することはない。もちろん,カバー取引によって間接的な影響が及ぶことはあるのかもしれないが,FX業者がカバー取引をやっているとは限らない。

  • これに対して,bitFlyerFX は為替レートの配信を受けているわけではなく,ザラバ寄せで取引価格を決めているため,投資家の売り買いによって直接的に為替レートが変動する。

  • この仕組みでは不都合な場合があるのではないだろうか。

  • というのは,bitFlyerFX にも強制ロスカットの仕組みが存在するが,相場が大幅に変動して強制ロスカットが発動し,建玉が成行決済されると,その成行決済によってさらに相場が変動してしまう。

  • そうすると,強制ロスカットが別の強制ロスカットを誘発し,際限なく連続して強制ロスカットが発生する事態が生じうるのではないだろうか。もしそうならば,他の取引形態よりも価格変動が増幅されがちで,投資家はより大きなリスクを負っていることになる。

  • 大口投資家が結託し,1円で買い注文を入れたうえで大量の売り注文を出し,すべての買い建玉を強制ロスカットさせて1円で取引を成立させるなんていう攻撃が可能なんじゃないかと思ってしまうのだが。

  • なんか悪口ばかりになってしまったが,私は正直なところ bitFlyerFX のことが嫌いではない。ビットコインを普及させるためにも,もっと取引が活発になって,もっと出来高が増えることを願っている。

  • (つづく)

2016年6月6日月曜日

ビットコイン取引についての雑感(その1)


  • 目下のところ私にとって投資の主戦場はFXなのだが,相場観として当面は円安トレンドを見込んでおり(月足のドル円チャートでMACDがクロスするくらいまでは),アメリカの追加利上げも年末まではないだろうと踏んでいた。

  • それで,5月6日の雇用統計が予想を下回ったのを確認してドル売りポジションをとったところ,予想外にドル安に振れてしまったため,FXはしばらくお休みすることにして以前から関心があった BitflyerFX に挑戦してみることにした。

  • そうしたところ,先週末の雇用統計でまたまた予想外のドル高となり,週明けからFXに復帰することにしたので,ちょうど1か月間にわたって BitflyerFX をやってみた感想などを書きます。

  • まず,FX投資家がビットコイン取引に乗り換えるメリットがあるというと,現状ではないと断言してよいと思う。

  • その理由は,まず何よりも税金面で圧倒的に不利だという一言につきる。

  • というのは,国内FXは申告分離課税なので,どれだけ稼いでも所得税は一律20パーセントで済むが,ビットコイン取引の利益は総合課税であって給与所得や事業所得などと合算して累進課税となり,最高税率は45パーセントにもなる。

  • ビットコイン取引などで1000万円を超えるような利益を得てしまった方は,今のうちから所得税がどれくらいになるかを計算し,計画的に円貨をプールしておかないと大変なことになる。

  • また損失が出た場合にも,国内FXであれば翌年以降に損失を繰り越すことができるが,ビットコイン取引では損失を繰り越すことも,損益通算(損失を他の所得と相殺する)することもできない。

  • 申告分離課税は本当にありがたい仕組みであり,これは海外FXにも言えることだが,ビットコイン取引についても,申告分離課税のメリットを手放してまで乗り換える魅力はないように思う。

  • ちなみに,申告をせずに税金をごまかそうなどとは考えない方がよいと思う。

  • ごく普通のサラリーマンの方々は税務署が来るなんて都市伝説だろうくらいに思うのかもしれないが,日常的に自己申告で税金を納めている人(自営業者や法人の経営者)にとっては,税務調査は特別に珍しいものではないし,私自身も税務調査を受けたことはある。

  • 税務署は,下調べをしたうえで来るときには来るので,甘く見ない方がよい。そして,仮想通貨圏の広がりに関心をよせているのは税務署も同じだろう。

  • ここから先は想像も入っているのだが,税務署は毎年同じような調査を同じようにやっているのではなく,その時々のテーマを重点的に調査しているように思う。その意味で仮想通貨法制のできた今年などは特に要注意ではないだろうか。

  • マイナンバー制度のおかげで証券会社やFX業者に対する調査は容易になるので,制度の適用がないビットコイン取引所に余剰人員をまわすという展開もありうるかもしれない。

  • 彼らは国家権力なので,民間の感覚ではちょっと考えられないような調査ができてしまう。税務署が照会をすれば,ビットコイン取引所は顧客データも取引履歴もすべてのデータを躊躇なく開示するだろう。個人情報保護とかそういうレベル問題ではない。

  • それを解析され,ある日突然に税務署からお問い合わせが来るというのは現実的にありうる話だと思う。

  • 結果的に納税を免れたとしても,いつ税務署が来るかとびくびく怯えてすごすなどというのは,まっとうな社会人のすることではないだろう。

  • (つづく)

2016年5月8日日曜日

ビットコインは価格操作が可能である


  • あらゆる資産の価値が連動する傾向の強い現在,なんとかショックで株も為替もなにも大荒れの時に,ビットコイン相場が微動だにしない様子は,本当に新鮮で純粋にびっくりする。

  • これは,分散投資を標榜する方にとってはうってつけの投資対象ではないだろうか。

  • そう考えて私は,資産のごく一部をビットコインに振り向けている。どれくらいかというと,NISA口座で金投資(金ETF)をしているので,それを超えないぐらいで。

  • ついでに言うと,その中のさらに一部でアルトコインも買ってみようと思い,去年の11月くらいに10万円分のビットコイン(2.0932BTC)で,イーサリアム(ETH),ビットシェアズ(BTS),リップル(XRP),モネロ(XMR)を,それぞれ2万5000円分(0.5233BTC)ずつ買ってみた。

  • そしてそれっきり,取引所に預けたまま放置していたのだが,つい最近になって,たまたまイーサリアムの日本円の評価額を見る機会があり25万円にもなっていて非常に驚いた。高騰しているとは聞いていたがこれほどとは。

  • 保有しているアルトコインの詳細は次の通り。


  • 通貨名取得価格数量現在価格評価額
    1ETH0.00240482217.600.020403194.4397
    2BTS0.0000091257390.380.000008580.4924
    3XRP0.0000122142842.770.000014170.6070
    4XMR0.00117652444.790.001877280.8349
    ※価格の単位はBTCで,現在価格は執筆時のもの。


  • とりあえず,本気で暗号通貨を普及させようと思ったら,小数点以下の桁数の多さは何とかした方がいいだろう。まあ利益は出ているけれど,利益確定しようにも手間がかかるし,税金やらなんやら考えることが多くて面倒なので,アルトコインは永久に放置しそうな気もする。

  • さて,投資の対象として暗号通貨と1年ほど真剣に向き合ってみた結果,非常に都合が悪いことに気が付いてしまった。それは,おそらく価格操作が可能だということ。

  • そのきっかけは,中国のビットコイン取引所の出来高に疑問をもったことだった。次の表は執筆時の時点で TradeBlock に表示されていた世界の主要取引所の24時間出来高をまとめたもの。


  • 取引所取引通貨24時間出来高全体に占める割合
    1BitstampUSD1,9060.11%
    2BitfinexUSD7,5690.43%
    3CoinbaseUSD3,4390.20%
    4itBitUSD1,5050.09%
    5OKCoinUSD6,6290.38%
    6GeminiUSD5570.03%
    7BTC-eUSD3,2650.19%
    8KrakenUSD2,1150.12%
    9BTCCCHY19,9441.13%
    10OKCoinCHY966,07954.78%
    11HuobiCHY750,39742.55%
    合計1,763,405
    ※出来高の単位はBTCで,データは執筆時のもの。


  • これを書いているのが日曜日であるため全体的に出来高が少ないが,Bitstamp,Coinbase など欧米の取引所の出来高がせいぜい1万BTCであるのに対し,中国の OKCoin,Huobi はなんとその100倍に近い100万BTC程度の出来高がある。

  • 同じく中国の BTCC も含めると,3取引所の出来高は全体の98.8パーセントにも達する。これはいくら何でもシェアが高すぎではないだろうか。いかに中国のビットコイン熱が高かろうとも,中国とそれ以外の国でこれほどの違いを合理化する理由はないように思う。

  • そうすると出来高の水増しを疑ってしかるべきではないか。私は上記の2取引所については出来高の9割が水増しであっても全くおかしくないような気がする。

  • もしも水増しが行われているならば,売り注文も買い注文も取引所が用意した自動売買プログラムに出させて自作自演をしているのではなかろうか。そうだとすれば,取引所の腹づもり一つでいくらでも価格操作ができるということだ。

  • 現に,かのマウントゴックスでは自動売買プログラムによる取引の水増しが行われていたらしい。ビットコインが高騰して注目を集めれば客が増えるわけだし,マージン取引をやっていれば価格を乱高下させてストップ狩りもできるので,取引所は価格操作の誘惑にかられるのでは。

  • ここまで圧倒的な出来高の差があると,他の取引所の利用者も中国の動向を見ながら取引せざるを得ないので,問題は特定の取引所の内部に限られずビットコイン相場全体に及ぶ。

  • 真偽のほどはともかく,ビットコインに価格操作の余地があることは間違いない。そうすると,ある日突然に取引所の不正が発覚して価格が急落なんてこともありえ,何を本当に信用していいのか分からず,ビットコインを本格的な投資対象とみることはできないのではないか。

  • なぜこんなことになってしまうのだろう。ビットコインに実需がないからだろうか,市場が未成熟だからだろうかなどと考えたりするがよく分からない。

  • ビットコイン取引所を金融庁の監督下におけばマウントゴックスの事件は防げたかもしれないが,国内で法整備をしても海外の取引所は規制できないし,まして分散取引所などが普通になったら国家による規制はますます困難だろう。

  • そもそも,暗号通貨を推進してきた方々にしてみたら,国家による規制がなければ不正を防止できないという事態は受け入れがたいのでは。

  • なんとなく,これは暗号通貨のもつ構造的な欠陥のような気がしてきた。私にはよく分からないので,経済と暗号通貨にお詳しい方に考えていただきたい。

2016年5月3日火曜日

リップルの送金コストはどれくらいか


  • ビットコインとは違ってリップルの仕組みは理解しずらいが,ネット上にある解説も奥歯にものが挟まったようで,理解が進まないのはそれも原因ではなかろうか。

  • リップルは,一言でいえば「暗号通貨を利用して銀行振込のような送金を実現するシステム」なんだと思う。

  • だから,「ゲートウェイ」とか「IOU」などと小難しい横文字を使わずに,単純に「銀行」とか「預金」などと言って説明したほうが分かりやすいんじゃないだろうか。

  • ちなみに,IOUは [ I owe you ] が語源だそうで「借用証書」と訳されているが,~証書などと言うから紙ベースのなにかを想像して意味不明になるのであって,ここでは単純に「債務」と訳すのが実態に即しているし,法律的にも正しいと思う。

  • 「債務」というのは借りる側から見た場合の言葉であって,同じものを貸す側から見た場合には「債権」になるから,「債権」と言い換えてもよい。むしろ,リップルを利用するユーザーは「貸す側」なので,「債権」と呼んだ方が分かりやすいだろう。

  • 銀行預金は,預金者から見れば「預金債権」,銀行から見れば「預金債務」であって,金銭を目的とする債権債務であるという意味でIOUと全く同じだから,IOUを「預金」と読み替えてもなんら差支えない。

  • リップルが目指しているのは,「預金と暗号通貨(XRP)を取引するマーケットを作ること」なんだと思う。

  • 例えば,A銀行からB銀行に送金をしようと思ったら,そのマーケットでまずA銀行の預金を売って暗号通貨を買い,さらにその暗号通貨を売ってB銀行の預金を買う。これによって,中央銀行やコルレス銀行を経由することなく銀行間の送金が実現する。

  • マーケットで取引されるのは,円預金に限る必要はなく外貨預金でもよいだろう。ならば,ビットコイン預金とかイーサリアム預金なんてものでもよいはずだ。

  • ところで,リップルは低コストの送金を実現するとされていて,特に海外送金の手段として有望だと思うのだが,その仕組みを考えるならば,マーケットの流動性の問題になったり,為替コストが発生するのではないかという疑問が当然に生ずる。

  • そこで,実際に送金をしてみて,どれくらいの送金コストがかかるのかを確かめてみることにした。

  • やってみたのは,M社という国内ゲートウェイからT社という国内ゲートウェイに3万円を送金することだが,これには次のような手順を踏んだ。


  • 1M社に3万円を入金する。
    2M社の口座で預金を暗号通貨に両替する。
    3両替した暗号通貨を,M社の口座からT社の口座に送金する。
    4T社の口座で暗号通貨を預金に両替する。
    5T社の口座から預金を払い戻す。


  • 実際に要したコストは次の通り。ただし,細かい端数は割愛している。

    1. M社に入金する時点で,入金手数料として108円(定額)が差し引かれ,2万9892円が入金された。

    2. M社で仮想通貨に両替する際に,取引手数料(0.2パーセント)として59円を差し引かれた。為替レート(XRP/JPY)は平均0.7218だったので,2万9892円を41330XRPに両替した。

    3. T社で預金に両替をする際には取引手数料は差し引かれなかった模様。為替レートは平均0.7080だったので,41330XRPを2万9262円に両替した。

    4. T社から出金をする際に,出金手数料656円(0.498パーセント+463円)が差し引かれ,2万8606円が出金された。

  • これら以外にも,両替や送金に際して0.012~0.015XRPのネットワーク手数料が発生しているが,1XRPは0.7円程度なので0円と評価して差し支えないだろう。

  • 戻ってきたお金が2万8606円だから,全体の送金コストは1394円で,うち823円がゲートウェイの手数料だから,571円が為替コストとなる。

  • 実際にやってみた感想だが,送金スピードは非常に速いのだけれど,為替レートがXRP/JPYとJPY/XRPで統一されていなかったり,指値注文しかできなかったりで使い勝手がよくない。

  • 流動性も低く,オーダーも数万円くらいがせいぜいなので,数十万円,数百万円を送金しようと思ったら,かなりの為替差損を被るだろう。

  • やはり,銀行が本格的に採用するようにならないと,リップルは送金手段としては使い物にならない。

2016年4月7日木曜日

電子内容証明サービスの「既にログイン済みです」問題について


  • 電子内容証明サービスが4月3日から新システムに移行したが,使い勝手が悪く,今週になってから内容証明をほとんど発送できず,業務に支障をきたしている。

  • 特に困ったのが,ログインをしようとした際に「既にログイン済みです」と表示されてログインできない問題だが,同じ理由でお困りの方が多数いらっしゃるような気がするので,原因と解決方法を記載しておきます。

  • 新システムではログイン時にポップアップウィンドウが開く仕様になっているが,このポップアップウィンドウを閉じる際にログアウトをせず,ウィンドウ右上の×印で閉じてしまうと,ログイン状態が継続してしまうらしい。

  • この状態で再度ログインをしようとすると,「既にログイン済みです」と表示されてログインできない症状になる模様。

  • これを防ぐには,ポップアップウィンドウを閉じる際に×印を押すのではなく,必ずログアウトのリンクをクリックするように習慣づけること。

  • もしも×印で閉じてしまった場合には,「よくある質問」に30分で自動ログアウトすると記載があるので,30分待てばログインできる状況になるはず。

  • すぐにログインしたい場合には,URLを直接打ち込むなどして「会員専用メニュー」のページに直接アクセスしてしまえばよいようだ。

  • エラー表示がでてログアウトするらしく,再度ログインできる状態に戻っている。

  • (追記)

  • 1つのアカウントを複数人で使いまわしている場合,ある従業員がログアウトをせずにポップアップウィンドウを閉じてしまうと,その従業員のパソコンを操作してログアウトしない限り,自動ログアウトするまでの30分間は,他の従業員のパソコンからはログインできなくなるらしい。

  • これを防ぐには,全従業員にログアウトを徹底させる必要があるが,そういうことは口で言うほど簡単ではない。

  • 複数のアカウントを作成すればよい話だろうが,その管理だけで大変だろうから,そんなことをする事業所はあるのだろうか…